こんにちは、まぁです。
僕はうつ病になり、入院を経験したことがあります。
入院期間は人にもよりますが、だいたい3~6ケ月と言われています。
僕は3ヶ月間でした。
精神科の入院というと、少し怖いイメージがあるのですが、実際はどうだったのでしょうか?
今回は、実際に体験した入院生活の実態と僕が感じたメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
Contents
【結論】入院してよかったか?
自分の場合はよかったと思います。
理由としては3つです。
〇いろんなものを諦めて断捨離できた
〇肩の力が抜けた
〇次へのリスタート(退職)へのきっかけとなった
いろんなものを諦めて断捨離できた
入院のきっかけは、2回目の休職になり自傷行為がやめられないことだったのですが、仕事に関しては、自分ではまだできる、みんなにも期待されていると思っていました。
でも、実際はそんなはずもなく、入院とともに左遷となりました。
最初のうちはショックでしたが、そのうち仕事にしがみついていた自分がバカらしくなってきました。
そして、仕事や職場のことが頭からなくなっていったのが、僕の治療にとってはよかったと思います。
肩の力が抜けた
仕事のことを考えないようになってから、不思議とすごく肩の力が抜けて、ナチュラルな自分でいられることを感じられるようになりました。
頭の中がクリアになって、それまで一杯一杯になっていたのが、少し気持ちに余裕ができてきました。
それを維持するために、雑音がある家ではなく病院で過ごせたことがよかったと思います。
次へのリスタート(退職)へのきっかけとなった
最終的に、僕は市役所を退職して別のところで働くことになるのですが、この入院が大きなきっかけになりました。
左遷されて、おかげで仕事のことを考えなくなり、別のことを考える余裕ができて、自分の本当にやりたいことを探すことができました。
本当に新しい自分になれるわけではありませんが、病気になったことを受け入れたうえで、リスタートをきるという意味ではよかったです。
今の自分があるのも、この入院があったおかげだと思います。
入院生活の実態
最初の3日間は完全隔離
精神科に入院する人の多くが、最初の3日間程度は鍵付きの個室で過ごすことになると思います。
自傷行為をする可能性があったり、アルコール依存症の人は、離脱症状を見たりするためです。
僕も実際、3日間過ごしました。
部屋に置けるものは本ぐらいで、それ以外の物は一切持ち込めません。
食事は看護師さんが部屋に持ってきてくれ、ベッドで食べます。
部屋から出られるのは、トイレと洗面のときだけですが、トイレと一般病棟も鍵付きの扉で仕切られているので、出ることはできないようになっています。
病棟の様子
3日間を無事に過ごすと、他の患者さんもいる病棟に移ります。
部屋は4~6人部屋で写真のような感じで、他の病院とそんなに変わりはありません。
部屋ごとには鍵はなく、自由に行き来できますが、ナースステーション横の病棟の入口には鍵がかかっていて、看護師さんが開けてくれない限りは出入りはできません。
共同のトイレ、お風呂、洗濯機があります。
お風呂は週2~3回で、入浴時のみ看護師さんから預けているカミソリ(シェーバー)をもらい、使わせてもらえます。
差し入れや面会は、先生の許可さえもらえていれば自由です。
差し入れは事前に看護師さんのチェックがあります。
徐々に外出もできるようになる
1ヶ月くらい経つと、少しずつ規制が解かれていきます。
まずは病棟から出ることが許されました。
と言っても、看護師さんの同行で売店に行くまでです。
でも、僕はこれがうれしくてたまりませんでした。
病棟から出られるのももちろんですが、お金を使って好きなものを買うという当たり前のことが、こんなに楽しいものだということを、感じられました。
そして次に、1人で売店まで行けるようになり、そして最後の1ケ月くらいは、敷地内なら1人で散歩させてもらえるようになりました。
入院のメリット
規則正しい生活ができる
精神科での入院は、どちらかと言うと他の患者さんとの共同生活という言い方の方が、イメージしやすいかもしれません。
病気の特性として、朝が弱い人が多いので、体調がすぐれないときなどに無理に言われることはありませんが、基本的には1日のスケジュールが決まっていて、みんなでそれに合わせて動きます。
規則正しい生活ができることは、体や心のリズムを整えるのにもよい効果をもたらしてくれます。
世間から離れられる
スマホは、うつ病にとって有害な情報を取り入れてしまう可能性があるので、持ち込み禁止になります。
確かに家にいるときは、調子が悪くなると変なサイトを見て悪いことしか考えてなかったので、見る術がなくなったおかげで、割り切ることができました。
誰かに連絡を取りたいという欲求もなくなっていたので、それほど苦にはなりませんでした。
同じ病気を持つ人とのふれあい
入院生活を共にする人は同じ精神疾患と言っても、うつ病だけでなく、統合失調症や双極性障害、アルコール依存症などいろいろです。
生活を続けているうちに、誰がどの病気かということも何となく分かってくるようになり、自分に近い症状の人も見つけることができます。
その人たちと話をしたりすることは、自分だけじゃないんだと思い、気分が楽になるとともに、すごく勇気づけられました。
入院のデメリット
太る
これはすべての人に当てはまるわけではありませんが、入院して心身ともに安定してくると、食欲も出てくるようになります。
お菓子も基本自由なので、ついつい食べてしまいがちになるのですが、病棟の中にしかいられないので、活動量が低下して太りやすくなります。
医療費が高い
ネットなどの相場では、10~20万円などと言われています。
人によって違いはあると思うのですが、僕の場合は10万円を少し下回ったくらいでした。
生命保険の入院補償が適用されたので助かりましたが、それにしても仕事を休みながらでこれだけの出費はキツいです。
在宅復帰への不安
退院が近づくにつれて、それまでシャットアウトできていた現実が迫ってきます。
3ヶ月も入院していると、職場や家族との距離感がつかみづらくなっています。
特に僕は、入院をきっかけに家族との関係がギクシャクしていたので、家に帰るのがとても不安でした。
避けては通れない道なのですが、なかなかしんどいです。
最後に
今回は、うつ病の入院生活についてお話しさせていただきました。
入院、特に精神科の入院というのは、負のイメージが強いですが、僕は実際入院してみて救われたことがたくさんあったので、よかったと思っています。
うつ病に苦しんでおられる方で、学校や職場だけでなく家にいることさえも苦しい方がおられると思います。
実際に入院するだけでなく、入院という選択肢もあるんだということを心の中に留めておくだけでも、少し楽になると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。