こんにちは、まぁです。
精神疾患とギャンブル依存症や、精神疾患とアルコール依存症などとの組み合わせについて、よく話を聞きます。
もちろん、うつ病のときにギャンブルやお酒など、よいはずがないのはみなさんもお分かりのことと思います。
学術的な因果関係やうつ病が依存症を生むのか、依存症がうつ病を生むのかなどは僕には分かりませんが、僕の実体験としてうつ病のときにギャンブル依存症になったら、どんな感じなのかをお話しします。
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うつ病なのにギャンブルには出かけられるの?
うつ病って外に出かけたり、人が多いところって億劫になるのに、ギャンブルには行けるのかという疑問があると思います。
僕の場合、元々ギャンブルが嫌いではありませんでした。
なので、最初はなぜ行ったのかはあまり覚えていません。
たまたまその日体調がよかって、足が向いただけみたいな感じだと思います。
勝つと気分がいいので、病気にもいいんじゃないか、元気な方向に向いてるんじゃないかという錯覚を覚えます。
そして、いつの間にかクセになって依存していきました。
生活の中心がギャンブルに
僕がハマったのはパチンコでした。
理由は、単純に近くですぐ行けたからです。
出かけるのが億劫だったのは事実だったので、手軽さがよかったんだと思います。
その頃は、仕事に行けていたときだったので、とりあえず仕事が終わったらそのままパチンコ屋へ行って閉店までいます。
休みの日は、朝一から並んで整理券もらってダッシュで席取りです。
毎日行っているので「一昨日はこの台が出てて、昨日はこの台だったから、今日はたぶんこの台だな」とか、根拠のない傾向と対策を立ててその台に座ります。
当たらないんですけどね。
早くて夕方、遅ければ閉店までいました。
仕事以外はパチンコという生活がエスカレートしていき、うつ病の調子が悪いと余計にパチンコで紛らわしたくなります。
そんなときは、午後から職場から逃げるように有給休暇をとって、パチンコ屋に走っていました。
うつ病の状態はどうなったか?
ご想像のとおりかと思いますが、パチンコしてうつ病の状態がよくなるわけがありません。
勝った日は、薬かリハビリだとかと勘違いし、負けた日はこの世の終わりかというくらい自分を責めて落ち込む。
それの繰り返しです。
当然ながら、負ける日の方が多いので落ち込む日が多くなり、結果として状態はどんどん悪化していきました。
でも、その頃には悪魔に取りつかれたように、パチンコ屋に行くことをやめられなくなっていました。
判断力も鈍くなってきて、お金の感覚もマヒしてきてましたね。
金銭感覚がなくなったあとは・・・
これだけ毎日のようにパチンコ屋に通ってたら、お金がいくらあっても足りません。
幸い、生活費の管理は妻がしていてくれたので、助かった部分はありますが、それ以外のお金はどんどんつぎ込み、その額も日に日に増えていきました。
そして、ついにカードローンでお金を借りました。
借りた瞬間、そのままパチンコ屋に走り、お金が尽きたらまたその足でカードローンへ走る・・・そんなことを繰り返し、家に帰って落ち込んで自傷行為をする。
今振り返ると、結構ヤバいところにまで来ていたと思います。
縁が切れるのは一瞬
いよいよカードローンもさすがに借りられなくなり、次は友人や先輩にお金を借りるお願いをするようになりました。
そのときは、誰に頼んでも貸してくれるという訳の分からない自信をもっていました。
結果は誰も貸してくれませんでした。
今までそんなことしたことがなかったのですから、周りも異変に気づいていたんでしょう。
でもその代償はあまりにも大きいものでした。
僕とのつき合いそのものを絶たれたのです。
いまだに、その人たちとは交流がありません。
長い年月をかけて積み上げてきた友情や信頼関係は、一瞬で失います。
そんなことで切れる関係は、元々そんなものだったんだよと言われるかもしれませんが、その人たちも僕の恥ずかしげもなくお金を無心する情けない姿を見て、ショックを受け悲しかったんだろうなと思います。
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
僕を救ってくれた一筋の光
僕は幸せ者だと思います。
1人、お金をまだせびっていなかったある先輩が、おそらく噂を聞きつけたんでしょう。
僕を食事に誘ってくれました。
何を言われるのか、少し不安でしたが店に出向き先輩と会いました。
すると封筒を渡され、中にはお金が入っていました。
先輩は「そのお金で、カードローンの返済をしてこい。俺に返すのはいつでもいいから」と言い、「お前がどんなにうつ病がひどくなっても、ギャンブルで人が変わったようになっても、お前はお前だよ。俺の後輩だから」と言われました。
僕は何も言えませんでした。
お礼も言えないくらい、その言葉がうれしく、そして重いものでした。
一般的にはこういう場合、借金の肩代わりはいけないとされています。
なので、貸してくれなかった人たちの方が対応としては正しかったのでしょう。
でも結果的に、僕の場合はこれがきっかけでギャンブルをやめました。
お金はもちろんですが、かけていただいた言葉に「この人を裏切ってはいけない」と思ったのです。
この先輩がいなかったら、おそらく今の僕はないでしょう。
感謝してもしきれません。
まとめ
今回は、僕の経験談ばかりを話しましたが、うつ病とギャンブル依存症について、以下のことを改めてお伝えしたいです。
POINT
①うつ病と依存症はすごく近くに存在する
②依存症は弱っている心に潜み込むのがうまい
③依存症に打ち勝つには、強い信念と周りのサポートが必要
僕はたまたますごく心強いサポートをもらい、自分の信念というより、かけていただいた言葉のおかげで克服することができましたが、依存症を克服することは並大抵のことではないです。
これを読んでいただき僕の体験を反面教師にしていただいて、うつ病で判断が鈍っているときは、ギャンブルをやめるのではなく、最初から近づかずに避けていただきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。