こんにちは、まぁです。
うつ病を患っている人は、今や15人に1人とも言われるくらい身近な病気です。
ただ、まだまだ病気の正しい理解がされていないところもあり、関わり方が難しいと思っておられる人も多いのではないでしょうか。
そこで、もし家族や友人、職場の仲間などがうつ病になったらどんな声かけがいいのかを、うつ病を患った本人の立場からお話しします。
うつ病の人への適切な関わり方
うつ病の人と関わるうえでキーとなるのが、共感です。
うつ病は、脳の神経伝達物質の異常により起こると言われていますが、感情が非常に不安定になります。
うつ病は心の風邪とよく例えられますが、風邪のように薬を飲んで安静にしているだけでは、なかなか治りません。
病気として理解したうえで、本人の思いに共感する心のケアがとても大切です。
とは言え、関わり方は難しい
うつ病の理解が以前に比べると、進んできました。
昔のように、気合いだ根性だと露骨に言う人は少ないかなとは思います。
しかし、逆に声のかけ方が難しくなったような気がします。
「返って落ち込ませてしまったらどうしよう」とか
「この言葉はいいのかな?あの言葉はダメなのかな?」とか
「聞いているうちに、どうしてもがんばれって言ってしまう」とか考えているうちに、何て声をかけたらいいか分からないから、そっとしておこう。
となるパターンが多いです。
僕自身も、休職中の最初は電話やLINEなどで色々関りをもってもらっていましたが、いつ頃からかパタッと誰からも連絡が途絶えました。
その中身については、また別のところでお話ししたいと思います。
「がんばれ」はやっぱり禁句?
よく「がんばれ!」などの励ましの言葉は、うつ病の人には言ってはいけないと言われます。
なぜなのかというと、うつ病のときは基本的にマイナス思考です。
その中で、がんばれという声かけをしてもらったとき、
「やっぱり、自分はがんばってないんだ」とか
「これだけがんばってるのに、まだ足りないってことなの?」
みたいな感じに捉えてしまいます。
うつ病の人は、精神的にギリギリの状態ですでにがんばっています。
そこへ更にがんばれというのは、追い込んでしまう言葉になってしまいます。
結果的に、気合いだ根性だと言っているのと同じになるのです。
でも、僕は必ずしもがんばれという言葉が禁句だとは思いません。
時期によって、言われて凹んだ時期もありましたが、比較的元気な時に言われるとうれしいと思える時もあったし、誰に言われるかによっても違います。
(僕がちょっと変わってるだけかもしれませんが)
理想的な言葉とは
どんな言葉が理想的なのか、適切なのか、色々と考えてみましたが、僕には見つかりませんでした。
うつ病と一括りにされても、実際人は一人ひとりみんな違うし、その言葉をどう捉えるかも違います。
うつ病にも急性期、回復期、維持期といった段階があり、時期によっても言葉の捉え方は変わると思います。
なので、これを言ってあげれば絶対いいよ!っていう言葉は決められなかったです。
その代わり言葉以上に大切なのは、冒頭に言った共感であり、あとは受容と傾聴です。
本人の訴えに耳を傾けて、そして受け入れてあげてほしいのです。
そこに仮に言葉がなくてもいいと思います。
ただただ、やさしい目でうなずくだけ、それだけでも心が癒されます。
本人は、何かしらのアドバイスを求めて話しているわけではありません。
心の中にある苦しみや葛藤を聞いて、認めてほしいのです。
病気だからといって甘やかしたらダメはダメ
共感して、受け入れて、認めてと言うと、一方でそれは甘やかしているのではないかという意見もあります。
甘やかしていたらいつまでたっても治らないと言われたこともありました。
健常な人であれば、甘やかしてはいけないという場面もあるかもしれませんが、最初にも言ったようにうつ病は病気なのです。
「甘やかさない=叱咤激励する」になるので、余計落ち込ませるだけで何の解決にもなりません。
無理に治そうとするのではなく、どちらかというと現状がんばっている本人を褒めてあげてください。
ただ傍目から見ると、どうしても健常な人と病気の人の境目が見えないのが、この病気のやっかいなところではあるのですが。
最後に
これまでお話ししたように、うつ病の人に関わるうえで大切なのは
POINT
①共感
②受容
③傾聴
です。
僕も含めて、うつ病の人の周りにいる人は、ほとんどが専門家ではありません。
その時々の状態に合わせた適切な言葉かけをするのは、とても難しいです。
うつ病の人を特別に見るのではなく、うつ病になったことも含めてその人自身のことが大好きだよということを、改めて伝えることが大切なのではないでしょうか。
何度も言いますが、そこには必ずしも言葉が必要ではありません。
手を握ってあげたり、表情やしぐさだけでもいいと思います。
うつ病になっても、大好きだった人に変わりはないのですから。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。