市役所の仕事内容

市役所に向けての苦情の実態【苦情の傾向ってあるの?】

 

こんにちは、まぁです。

 

市役所には市民から様々な苦情が入ってきます。

内容的にも、ごもっともなこと、気持ちは分かるが仕方ないこと、理不尽なこと色々あります。

 

今回は、そんな市役所に対しての苦情の実態について、長年苦情を受け続けた経験をもとにお話しします。

 

 

 

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苦情の内容

市役所へ寄せられる苦情としては、主に以下のようなものがあります。

〇職員の態度
〇証明書の交付や届け出ができないとき
〇対応が遅いとき(道路の修繕や文書の回答など)
〇市政への提言
〇社会に影響を与える問題が起きたとき

部署によっても苦情の内容や、苦情の数にも差がありますが多岐にわたり様々な苦情が毎日のように来ます。

 

苦情を言う人のタイプ

苦情を言う人を大きく2つに分けると、激高型とネチネチ型です。

 

激高型とは、大きな声で怒鳴ったり机をたたいたりする人ですね。

すごく威圧的に詰め寄ってこられるので、特に電話ではなく直接来られているときは恐怖を感じることもあります。

 

ただこのタイプの人は、基本的に苦情の時間があまり長くないです。

せいぜい30分か1時間ももてばいい方です。

人の怒りというのはMAXの状態では、それほど長続きしないというか、もたないんでしょうね。

 

思いっきり怒鳴り散らした後は、すっきりした顔で帰られる方も結構います。

 

僕はこちらのタイプの人の方が好みでした。

 

一方のネチネチ型の人は、いろんな理屈で市側の嫌なところを突いてきます

そして時間も長いです。

 

時には日をまたいで、何日も来られる場合があります。

これは、職員にとっても非常にストレスになります。

 

僕は最高で3ヶ月あまり同じ人から、同じ内容の苦情を受け続けたことがありますが、さすがにしんどかったです。

 

また、僕の中で苦情を言ってくる人で、最悪なのは元公務員です。

ネチネチ型で、こちらの手の内もある程度知っているので、わざと嫌なところを攻めてきます。

 

苦情というよりは、自分がよく知っているんだということを、見せつけたいだけなんだと思います。

 

僕も今は「元」公務員という立場ですので、絶対にそういうことだけは言わないように気をつけています。

 

 

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苦情対応のルールと対応のコツ

なかなか苦情に対応するコツは難しいのですが、まず公務員というのは間違っていないということを前提に物事を進めていきます。

 

なので、苦情が来てもよほどはっきりした非がない限り謝ろうとはしません

特に「すみません」という言葉は使わないように教育されました。

 

「すみません」という言葉は、複数の意味を持ちます。

物をお願いするときや断るとき、謝るときなどです。

 

僕もつい言葉と言葉の間に「すみません」というのを挟んでしまうのですが、【すみません=謝った=非を認めた】となるのです。

実際、すみませんと言って揚げ足を取られたこともありました。

「すみません」とか「申し訳ございません」という言葉を使ったらダメという時点で、ハードルが上がりますよね。

 

対応のコツとしては、まず激高型の人は、怒れば怒るほど時間が短くなると僕は思っていたので、最初はどちらかというと火に油を注ぎます。

そして、いい具合のところで相手に共感するようなことを話すとスッと引いてくださることが多かったです。

 

ただ、やはり暴力的で凶暴な人もいます。

昔はこのような人に市役所はとても弱かったのですが、今はいい意味でコンプライアンスの意識が高まり、不当要求には毅然と対応すべきと言われるようになりました。

 

今は警察官の方が、市役所に出向で勤務している所もあるので、職員もすごく安心できるようになりました。

 

ネチネチ型の人ですが、僕自身が苦手なのであまりコツというのは言えませんが、できるだけ「勉強になります」とか言って乗せるようにしていました。

特に、市政への提言をしてくる人や職員OBには有効でした。

ただ1度「そんなすばらしいご意見をお持ちなら、選挙に出られて政治家になられたらいいのに」と言って、それがバカにしていると思ったらしく(半分バカにしてたけど笑)叱られました。

 

社会に影響を与える問題が起こったとき

これはかなり大変です。

 

職員が不祥事を起こしたときやいじめ問題が起こったときなどが、これにあたります。

 

ほとんどが電話での苦情なのですが、とにかく電話が鳴りやみません

 

先ほど基本的に謝ってはいけないと言いましたが、こればっかりは不手際があることが明らかで反論の余地がないので、ひたすら相手の話を聞いて謝るしかありません。

 

割り切ってしまえばいいのですが、あまりの数の多さや辛辣な言葉で、精神的にまいっていまう職員もいます。

 

ある市で不祥事が起こったときに、そこの部署へ違う用事で行ったら、すべての電話の前に「あなたが悪いんじゃないよ」という張り紙がしてあったのが印象に残っています。

 

市役所への苦情の傾向

市役所への苦情の件数などは世相に左右されると思います。

特に景気に左右されることが多いのではないかと思います。

 

景気が悪くなると、当然貧困世帯も増えて窓口に相談に来る人が増えるのですが、それだけでなく全体的にイライラした雰囲気が漂います

 

そして、何より公務員は給料が景気に影響されないのに(厳密には影響はされるのですが)、自分たちの給料は下がり苦しいというところから、公務員に対してねたましく思うようになるのではないでしょうか。

 

それが苦情という形で爆発する。

もちろんすべてではありませんが、そういう傾向があるように思います。

 

あと、しょっちゅう苦情を言ってくる人は、公務員がキレない(キレられない)ことを分かっているんだと思います。

 

ずいぶん昔の話をして恐縮なのですが、ぼくが入庁したころはバブルの終わりかけぐらいの時代でした。

その頃は、窓口に来る人たちは、苦情に来ていてもどこか公務員をバカにしているような感じだったので、同じ苦情でもそれほどひっ迫感がなかったように思います。

公務員だけではありませんが、好景気で社会が安定しているのに越したことはありませんね。

 

まとめ

これまでの話を整理すると以下のようになります。

POINT
①市役所への苦情の内容はさまざま
②苦情を言う人のタイプは激高型とネチネチ型
③公務員は基本的に謝ってはいけない
④市役所への苦情は世相や景気に左右される

僕は以前、上司に苦情対応について「怒った顔をして来られたお客さんを、いかにして笑顔にして帰っていただくかが公務員の腕の見せ所だよ」と言われたことがありました。

それ以来、僕はそこを目標にして苦情対応をしてきましたし、何度か成功したこともあります。

 

なかなかうまくはいかないですけどね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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