市役所の仕事内容

市長(首長)が代わると職員の仕事は変わるのか?【4回経験あり】

 

こんにちは、まぁです。

 

日本には、2020年9月末現在1,724の市区町村があるそうです。

(e-Stat 政府統計の総合窓口より)

市町村数を調べる|政府統計の総合窓口

そして、同じ数だけの市長などの首長(本記事では「市長」で表記します)もおられます。

 

市長の任期は4年で、任期満了したとして最短で4年で交代しますが、長い人だと16~20年くらい務める人もいます。

 

僕は27年も市役所にいましたので、職員時代4人の市長の下で仕事をしました。

市長ごとに政策などの方針も様々なのですが、実際市長の下で働く職員にとって、市長が代わると仕事内容も変わるのか、どんな市長が職員にとって仕事がやりやすいかなどをお話しします。

 

 

 

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市長が代わると職員の仕事は変わるのか?

答えから言うと、仕事の内容は変わります

 

ただ、新しい市長が前職の後継者である場合や、選挙で対立候補が勝ち上がって市長に就任した場合などにより、変化の度合いに差はあります。

 

影響を受ける部署と受けない部署

部署によっても、仕事が大きく変わる部署とそうでない部署があります。

 

大きく変わる部署でいうと、企画・財政・人事・福祉などです。

これは、市長の公約などの政策が反映しやすい部署になるからです。

 

一方であまり変わらない部署でいうと、戸籍・税務・国民健康保険・介護保険などです。

これは、国の法律で定められている部分が多くあり、市長の権限で変えられない部分が多いからです。

窓口がメインの部署なので、窓口対応の改革みたいなことをされると、仕事内容は影響を受けることもありますが。

 

市長が持つ最大の権限は人事と予算

市長が代わると、まず人事の刷新が行われます。

これによって、組織の構造が変わるので、職員にとっても仕事が変わるきっかけになります。

 

課長級以上の職員は、直接自分の立場に影響することなので、ドキドキだと思います。

 

次に、就任した時期にもよりますが、たいてい補正予算などを新たに組み、公約に挙げた政策の実現に向けて動き出します。

 

人事も予算もそうですが、前職と対立していた人が新市長になると、大きな変化が起こります。

 

 

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行政出身者と民間出身者の市長の違い

行政出身者の市長

すべてではありませんが、慎重派の人が多いです。

というか行政出身の市長は、長年の役所の常識が染みついているので枠を飛び越えてということはなかなかしないし、職員との感覚のズレが少ないと言った方がいいかもしれませんね。

 

なので、職員にとっては比較的やりやすい人が多いと言えますし、逆に言うとおもしろみに欠けるとも言えます。

 

民間出身者の市長

これもすべてではありませんが、改革派の人が多いです。

 

これまでの行政の既成概念をぶち破ろうとするので、突拍子もない指示が飛んできたりする場合があります。

 

これはいい意味でも悪い意味でもあります。

人によりますが、正確な判断のもとでこれまでのやり方を変えるのはいいのですが、たまに意味も分からず、やみくもに無茶な指示をしてくる市長もいます。

市役所の慣例で、おかしなものも確かにありますが、すべてでがそうではありません。

ちゃんと意味のあるものもあります。

 

まあ民間出身の市長は、「これまでの役所の常識を変えるぞ!」的な公約を掲げている人が多いので、当たり前と言えば当たり前ですが。

 

市民受けのいい市長の下で働く職員は大変

市民受けがいいということは、市民の意見が反映されているということになります。

 

市民の意見が反映されるようになったということは、それまでは実現されなかったことが実現されるようになるということです。

なぜ、それまで実現されなかったかと言えば、市役所的にはあまりやりたくなかったことや大変なものになります

それを実現させるということは、職員にとってはかなりの労力を費やさなくてはならず、仕事量が増えるということになります。

 

保守的な考え方の職員からすれば、迷惑でしかないかもしれませんね。

 

個人的には、単に市民の御用聞きになっているのであればいけませんが、正しい政策判断のもとで実施されるのならやるべきですし、職員もそこは冷静に判断してほしいですね。

 

ただ、このような市長にありがちなのは、トップダウンが多いということです。

 

緊急性がある場合などはいいのですが、毎度毎度トップダウンで仕事が下りてくると、職員は振り回されますし、やる気も失います

真剣に市民のことを考えて仕事に取り組んでいる職員もたくさんいるので、将来を見据える意味でも、特に若手の職員からボトムアップできる仕組みを大事にしてほしいです。

 

結局のところ・・・

トップが代わって仕事が変わるということは、いいことばかりではありませんが、変わらないよりはいいと思います。

 

1番よくないのは、長期政権によるマンネリです。

職員にとっても緊張感を持ったり、市民にとっても関心を持ったりという意味でも、一定期間で市長は代わる方がよいです。

 

僕の経験から見ると、理想的なのは2期8年、どんなにいい政策を持つ市長でも12年が限界かなと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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