うつ病の人の周りの理解、関わり方

うつ病は心の風邪じゃない!心の〇〇だ!!【当事者がうつ病を例える】

 

こんにちは、まぁです。

 

よく『うつ病は心の風邪』と表現されます。

その意図としては、うつ病は特定の人がかかる病気ではなくて、誰もがかかる可能性のある病気であるということを、一般の人にも理解してもらいやすいように言われているものです。

確かに分かりやすい表現だとは思うのですが、当事者目線でいうと違和感を感じてしまいます。

今回は、僕自身がうつ病を例えるなら『心の〇〇』ということと、その理由についてお話しします。

 

 

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うつ病は心の〇〇

僕がうつ病を何かに例えると、『うつ病は心の癌(がん)』です。

大げさだと思われる方もおられるかもしれませんが、僕自身はこの表現が1番しっくりきました。

その理由について、お話ししていきます。

 

いろんな種類がある

癌は『癌』という言葉で括られますが、実は悪性腫瘍だけでなく、肉腫や白血病、悪性リンパ腫などの種類があり、治療方法もそれぞれで異なります。

うつ病も『うつ病』と一括りにされがちですが、実際は双極性障害(Ⅰ型、Ⅱ型)、適応障害、パーソナリティ障害などたくさんの種類の病気があり、アプローチの仕方や薬も違います

また癌が転移するのと同じように、複数の病気を併発する場合もあります。

 

早期発見・早期対応が大事

うつ病においても早期発見・早期対応がとても大事です。

しかし実際は、早期発見・早期対応ができない場合が多いです。

発見・対応が遅れるとその分重症化し、治療にも時間がかかってしまいます。

 

自分はならないという思い込み

癌にしてもうつ病にしても、『誰もがなる可能性がある』ということを耳では聞いていて、理解しているようでいても『自分だけはならない』という意識がどこかに残っている人が多いと思います。

そんな思い込みから、病気の兆候が見られていても病気に気づかないというケースがあります。

また何となく気づいているんだけど、『どうか違っててほしい』という願いから対応が遅れるケースもあります。

 

自覚症状がない

すべての人がそうではないと思いますが、癌でも自覚症状がないまま病気だけが進行している場合があります。

うつ病の場合、体の疲れは感じていても心の疲れには気づかずに日にちが経って、その間もがんばりすぎていきなり激しい症状が出てくるといった人もいます。

 

無理解・知識不足

症状やサインが出ているのに『このぐらいは大丈夫』という意識で、見過ごされてしまうこともあります。

風邪ならどの程度の症状なら病院に行かなければならないか、誰でも分かると思いますが、うつ病ではその基準が分かりません。

癌でも同じようなことで発見が遅れるケースはあると思います。

どちらとも誰もがなる可能性がある病気です。うつ病で言えば今や15人に1人がうつ病と言われます。

たくさんの人がもっと病気を知る機会が増えていかなければ、早期発見・早期対応は進みません。

 

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再発の可能性がある

癌の場合もうつ病の場合も、一旦治ったと医師から言われても再発する可能性が高いところも共通点の1つです。

うつ病に関しては、再発率が60%とも言われています。

また、医学的にも解明されていないことが多いのも共通点ですね。

 

命に関わる

命に関わると言うと、『癌はそうだけど、うつ病は違うだろ』と思われる方もおられるかもしれません。

しかし、うつ病は自殺(自死)という形で命に関わってきます

日本の自殺(自死)者数は年間で約2万人で、その多くがうつ病やそれに近い状態であると言われています。

また直接的に自殺(自死)という形でなくても、薬の多量接種(OD)や多量飲酒などで違う重い病気になって、命を落とす場合もあります。

 

家族のサポートが必要

癌もうつ病も、どちらも自分の努力だけで自然に治るものではありません。

医療の力はもちろんですが、家族や周りの人のサポートがとても大切です。

癌も精神的にかなりまいると言われ、そのショックからうつ病になられる方も少なくないと聞きます。

家族や周りの人のあたたかいサポートによって、『生きたい』『元気になりたい』と思うことができると、体内の治癒力を高めることにもつながると思います。

 

長くつき合っていかないといけない

癌やうつ病は、風邪のように3日や1週間安静にしていたら治るというものではありません。

癌も最近では治る病気と言われることもありますが、手術に成功しても常に再発の恐怖と闘っていかなければなりません。

うつ病に関しては、完治はないと言う人もいます。

僕自身もまだ治ってはいない状況です。

どちらとも病気を治すというよりも、病気と共存しつき合っていくというスタンスで臨まないといけません。

 

最後に

今回は『うつ病は心の癌』という例えをして共通点を挙げましたが、どちらがつらいとか大変とかいうものではありません。

どちらもつらく苦しい病気です。

誰もがなる可能性がある病気ということを伝えるのであれば、心の風邪と言った方が伝わりやすいのかもしれません。

しかし今回僕が伝えたかったのは、うつ病はつらく苦しい病気、だからこそ周りの人の正しい理解が必要なんだということを分かっていただきたくて、心の癌という表現をしました。

 

癌もうつ病も早く見つけることと、それ以上に予防することが大事です。

どちらもある程度は未然に防ぐ術はある病気です。

予防するための啓発がもっともっと進んでいけばいいなと思い、僕も発信を続けていきたいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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