市役所の仕事内容

市役所が作る計画は多すぎ!作る意味はあるのか?【実態と必要性】

 

こんにちは、まぁです。

 

市役所には○○計画といった計画がたくさんあります。

僕の住んでいる市の計画を数えてみたら、約70ありました。

昔と比べても格段に増えていて、職員にとっても、今やどの課でも計画策定業務があるような状況です。

 

今回は、そんなたくさんある計画が本当に必要性や市民が計画を見る時のポイントなどについてお話しします。

 

 

 

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市役所の計画とは?

市役所の計画は、大きく分けて2つの種類があり、1つは法律や国の規定により義務的に作らなければいけないもの、もう1つは市が独自に作る計画があります。

特に市が独自に作る計画は、市が政策的に特に重要なものであると位置づけているものであったり、市長の思いが反映されているものが多いです。

 

計画を作る過程としては、事務局側(職員)が素案を作成し、それを有識者や計画の事業にかかる関係者、公募により選ばれた市民などで構成された会議で話し合われます。

この会議ですが、議論を交わすというよりは、事務局案を承認するという意味合いが強く、それにかける労力に対して必要性はと言われると疑問に感じます。

計画を作るシステム的には仕方ないと思うのですが、もう少しやり方を考える必要があるかと思います。

 

また、計画の中には議会の承認を得るものもあります。

市の計画の中で、1番中心で大きなものが「総合計画」です。

 

市役所の計画は何のために作るのか

市の事業は、基本的に前年度に予算要求と査定を行った後、議会で承認を得て事業を行います。

計画はそれを、より長期的にビジョンを示して、計画的に予算執行しようとするものです。

 

計画を作るメリット

職員として事業を行う一定の免罪符にはなるので、仕事がしやすくなるというメリットにはなると思います。

仕事を進めるうえで目標ができ、それに向けて事業展開することになるので、仕事のしやすさもそうですが、それ以上に市民に説明しやすい、納得してもらいやすいというのは安心感にもつながります。

ただ、突発的なことが起こったり、市長が交代して計画にはない事業が公約されている場合などは変更される場合があります。

それでは計画の意味がないのではと思われる人もいるかもしれませんが、計画があることにより市民の了解を得ているということにはなりますから、市長が交代してもそれほど大きくは方針変更できないという一定の抑止にはなっています。

 

計画を作るデメリット

計画はだいたい3~5年の期間で定められていますので、期間満了の前年に見直しをしなければなりません。

職員は、見直しの前年度だけ作業をしたらいいわけではなく、進捗状況などを細かくチェックして、また会議に報告していかないといけません。

先ほどの話に戻りますが、会議の準備作業などにとられる時間はかなり多く、職員の業務を圧迫します。

本来であれば、せっかく作った計画なので、できるだけ地域に出向き市民の声を聞き、事業の効果がどれくらいあるのか検証したうえで、次の計画の見直しへの足がかりとすべきですが、外に出ることすらままならず、結局机上で効果を検証し次の計画を作るという作業になってしまいます。

これでは、誰のための計画か分からなくなり本末転倒です。

また計画がたくさんあることの弊害なのですが、細分化されていることで、一見かゆいところにまで手が届くように思うのですが、課ごとの独りよがりな計画になりがちです。

時代はどんどん多様化していくのに、組織だけでなく計画までもが縦割り構造になっています

一応他の課にも意見などの照会をかけたりもしますが、みんな自分の課の計画でさえ追われているのに、よその課の仕事などかまってられないというのが現状で力が入りません。

最近では市民と行政の協働や共生が叫ばれているのですが、役所の中でさえ協働できないのに先の長い話だなと思ってしまいます。

 

 

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市民がおさえるべき計画のチェックポイント

3~5年といった長期の計画になるのですから、市民も行政に任せっきりというのはよくありません。

しかし、数多くある計画をすべて網羅するというのは無理があります。

まずは、自分の興味や関心のある分野に絞って、1度見ていただきたいと思います。

とは言うものの、役所が作る計画なので、分かりにくくサラッと読むだけではなかなか理解できないかもしれません。

最近は市民向けに概要版を作っている市が多いですが、僕は個人的にはお勧めしません。

やはり概要は概要でしかなく、アウトラインしか分かりません

僕のお勧めは、近くの市町村や規模の似た市町村の計画と見比べることです。

市役所の計画は、ベースをコンサル業者に委託して作ってもらう場合が多いので、だいたい似たような形になります。

ただ、見比べてみると必ず違う項目があったり、違う書き方がしてあるところがあります

 

それこそが、その市が独自で考えやりたい重要な部分といえます。

そのあたりを重点的に読むと、市役所のその分野における方向性が見えてきます。

 

パブリックコメントは積極的に

市役所が計画を作成する場合は、必ずパブリックコメント(意見公募)をします。

しかしながら、パブリックコメントに意見が寄せられるのはわずかです。

というか、知っている人もほとんどいないと思います。

 

パブリックコメントは市民に与えられた権利であり、市政に参画する数少ない機会です。

こういう市であってほしい、こんなこともしてほしいという思いがあるなら、ぜひ意見を出すべきです。

なかなか意見が通ることは難しいかもしれませんが、市民が関心を持ち大きな声になれば響くはずです。

市役所も正直、今はパブリックコメントを1つの儀式としか見てなくて軽んじているところもあるので、市民の声の重みを感じてもらうためにもパブリックコメントが多く寄せられるようになればいいなと思います。

 

まとめ

市役所が作る計画についてお話ししましたが、ポイントは以下のとおりです。

POINT
①市役所の計画は非常にたくさんある
②計画がある方が仕事はしやすい
③一方で計画の業務に追われて本来業務が疎かになったり縦割りの温床にもなっている
④他の役所の計画と見比べると自分の市役所の力の入れ所が見える
⑤パブリックコメントは積極的にするべき

計画的に仕事をすることは大事ですが、あまり種類が多すぎるのもどうかと思います。

まるで計画のために計画を作っているのかとも思います。

計画を作るために、本来業務が疎かになってしまっては意味がないので、その辺りはバランスも考えて行政運営をしてもらえたらなと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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