地方公務員の考え方・思考

市役所職員のモチベーションが上がらないのには理由がある

 

こんにちは、まぁです。

 

市役所の職員さんは、愛想が悪いとか淡々と仕事をこなしているだけ、冷たいみたいな印象を持たれやすいです。

またやる気が感じられない印象も持たれているかもしれません。

確かに、はっきり言ってやる気のない人は結構います

ただ、職員さんにもモチベーションが上がってこない理由はあります。

 

今回はその理由について説明します。

 

 

 

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がんばっても、がんばらない人と給料が変わらない(年功序列)

よく公務員は安定していると言われます。

それはクビにならないとか、退職金や年金がいいとかいくつかあると思いますが、「給料が確実に増えていく」というのも1つかと思います。

 

しかし、一見メリットに思うことが、働いている職員さんにとってはやる気をなくさせる原因になっています。

入庁したての頃は、やる気に満ち溢れている人が多いのですが、2年3年と仕事をしていくうちに見えてくるのが、やる気がなくて仕事を全然しない人の存在です。

例えば、その人が同期で同じ歳であれば給料は同じ、先輩なら相手の方が上です。
(一定の年齢以上になれば、昇格していくので最後には差はついていくのですが)

 

いわゆる年功序列が、モチベーションを下げさせるのです。

平成28年4月1日から地方公務員法が改正され、人事評価制度が導入されましたが、まだまだ適正な評価がされているとは思えません。(書類の手続きが増えただけのような気が・・・)

今後、中身の伴った人事評価制度になることを期待します。

 

そして、がんばる人ほど便利づかいされます

上司もやる気がなくて仕事が遅い人間よりは、やる気あって仕事が早い人間に仕事を任せますよね。

ただただ一生懸命仕事して、ふと気がつくと業務量に圧倒的な差がついている時があります。

結果的には上司に認められている証拠なので、いいじゃないかとも思うのですが、収入や立場に差がつくのがずっと後なので、やっている時はすごく不公平感を感じてモチベーションが上がらなくなる原因になります。

ほとんどの職員さんは一生懸命働いておられます。

やる気がないのは結構ですが、お願いですから頑張っておられる職員さんの邪魔だけはしないでください

やる気の腰を折らないでくださいと言いたいです。

 

 

法律に書いてある以上でも以下でもいけない

役所という所は、基本的に法律、条例、規則、要綱などに基づいて仕事をします。

その中でも、法律などの制約がすごく強い部署があります。

例えば税務や戸籍、健康・介護保険の部署などです。

そこで仕事をしていると、法律などに答えが全部書いてあるので、考え方によっては楽なのですが、おもしろみに欠けます。

僕もこういう部署がおもしろくないと思ってしまうタイプでした。

 

裁量権が全くと言っていいほどないです

市民の方から苦情があって、いくら筋が通っている意見を言われても、法律などに書いている以上ダメとしか言えません。

「誰でもできるじゃん」て思ってしまうと、モチベーションが下がる原因になります。

 

 

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人事異動がある

ご存じのとおり、役所には毎年人事異動があります。

人によって長短はありますが、市役所だとどこでも平均的に3年くらいかなと思います。

 

人事異動そのものは長所短所それぞれあると思うのですが、モチベーションに関して言うと短所になってしまう場合があります。

例えば、自分が携わりたいと思っていた仕事があって、運よくそこに配属されました。

そして、仕事の内容も自分が思っていたとおりやりがいがあり、自分の適性にも合っていると感じられる職場でした。

 

しかし、数年たつと異動で違う部署になります

 

どんなにがんばって成果を残せたとしても異動します

僕も経験がありますが、あと1年でこれまでやってきた仕事の成果が見えるというタイミングで異動しました。

 

その時のショックは、異動するかもしれないとは思いながらも相当なものでした。

そうなってしまうと、「がんばってもどうせ異動するから」と考えるようになってしまい、モチベーションが上がらない仕事の取り組み方になってしまいます。
(もちろん、異動する場所ごとに気持ちを入れ替えてがんばっている人もいますが)

 

できて当たり前、できなかったら袋叩き

市役所というのは、苦情の多いところです。

適正に処理ができていて当たり前なので、例えば商品を売る仕事のように「ありがとう」と言ってもらえることもなかなかありません。

 

もし大きなミスしたら新聞に載ります。

まるで鬼の首を取ったように、苦情の電話をしてくる人で仕事がストップします。

そうすると、人はどうしても守りの姿勢になります。

ミスしないことが何よりも大事になり、日頃の苦情で精神的にも市民のためにがんばろうという気持ちが薄れて、新しいものを創造する力がわいてこないのです。

 

苦情に来たり電話してきたりする人はほんの一部なのですが、ちょっとした人間不信みたいになりますね。

役所の仕事が何でもかんでも決裁とらなければいけなかったり、会議のための資料作りにかなりの時間と労力を費やしたりするのは、ミスを過剰に恐れた結果でもあるように僕は思ってしまいます。
(何かあるとすぐに税金泥棒って言われますから笑)

 

まとめ

市役所の職員さんのモチベーションが上がらないわけについて、僕の経験から見た考察では以下の4つとなりました。

POINT
①年功序列が不公平感を持たせる
②法律に縛られて裁量権が少ない
③人事異動でやる気を失われることがある
④新しいことを成功させるよりもミスをしないことの方が大事という体質

今は僕も市役所を辞めて民間で働いていますが、同じようなことはどこにでもあると思います。

 

何でも思うようにいく職場なんてありません

市役所で働いていてもモチベーション高く仕事をする方法は、あると思います。

僕はうつ病が原因で市役所を辞めましたが、市役所の仕事そのものが嫌だったわけではありませんし、モチベーション高く仕事に取り組んでいました。

このブログを書いているのも、市役所や公務員を叩くためではなく、今働いている人には元気を、そしてこれから公務員を目指される方には希望を持ってほしいと思って書いています。

今後も少しでもみなさんの力になれるものが提供できればいいなと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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